ことし３月、阿波市の住宅で８２歳の父親を、炊飯器やハンマーで繰り返し殴って死亡させたとして、検察は殺人の疑いで逮捕されていた４９歳の次男を、傷害致死の罪で起訴しました。
起訴されたのは阿波市の無職、川野かつみ被告（４９）です。
起訴状などによりますと、ことし３月、阿波市の住宅で同居する８２歳の義理の父親に対し、頭や背中を炊飯器やハンマーなどで、繰り返し殴って死亡させたとして、傷害致死の罪に問われています。
住宅では、父親と母親の２人が死亡しているのがみつかり、次男の川野被告が、このうち父親の遺体を遺棄したとして逮捕されたあと、殺人の疑いで再逮捕されていました。
母親は、病死とみられるということです。
被告には知的障害があり、検察は５月２６日までのおよそ２か月間、「鑑定留置」を行って専門家による精神鑑定を行った結果、刑事責任を問えると判断したということです。
一方、捜査段階の調べに対し、被告は「父親に恨みがあり、殴ったことは間違いないが殺すつもりはなかった」と供述し、容疑を否認していたということで、検察は殺意は認められなかったとして、2日、傷害致死の罪で起訴しました。
また、死体遺棄の疑いについては、不起訴処分にしました。
