28日未明、大町市の住宅で1人の遺体が死後かなりの時間がたっている状態で見つかり、警察は、この家に住む60歳の容疑者を死体遺棄の疑いで逮捕しました。
認知症を患っていた80代の母親と連絡がとれておらず、警察は、遺体は容疑者の母親の可能性があるとみて捜査しています。
逮捕されたのは、大町市常盤の自称・会社役員の降旗仁志容疑者(60)です。
警察によりますと、容疑者は大町市内の自宅に年齢や性別が不明の遺体を放置したとして死体遺棄の疑いがもたれています。
容疑者は80代の母親と2人で暮らしていたとみられ、この母親の安否が確認できないという大町市からの通報を受けて警察が捜査を進めていました。
そして、28日未明、この家を訪ねた警察官が自宅の1室で横たわっている遺体を発見し、その後、容疑者を逮捕しました。
調べに対し、容疑を認めているということです。
遺体は死後かなりの時間がたっているということですが、警察は、遺体は80代の母親の可能性があるとみています。
大町市によりますと、母親は平成29年に軽度の認知症と診断を受け、その後、容疑者が介護を行っていたということです。
また、市では定期的に母親の安否確認を行ってきましたが、令和2年11月に対面で会ったのを最後に確認ができない状態が続き、市の聞き取りに対して容疑者は「母は県外にいる。居場所は教えたくない」などと話したということです。
今月に入ってこの住宅について「異臭がした」という連絡が近隣住民から市に寄せられていました。
警察は、母親は最後に生存が確認された令和2年11月以降に死亡し遺体が放置された可能性があるとみて、身元の確認を進めるとともに死因や事件にいたったいきさつを調べています。