5年前、三重県の県立高校の男子生徒が自殺したのは、いじめを受けていたのに相談を受けた教諭が積極的な対応を行わなかったことが原因だったなどとして、生徒の母親が県などにおよそ7300万円の損害賠償を求めていた裁判について、県は母親が亡くなり、裁判を続ける人がいなくなったため終了したと発表しました。
この裁判は5年前、三重県立高校1年の男子生徒(当時16)が部活動の上級生など4人からLINEで悪口を言われるなどのいじめを受けていたものの、相談を受けた教諭が積極的な対応を行わないなど、学校側の注意義務違反があったことが自殺につながったとして、生徒の母親が県と生徒4人におよそ7300万円の損害賠償を求めていたものです。
裁判はおととし10月に始まり、これまでに口頭弁論などが行われていましたが、三重県によりますと、原告である母親が去年12月に亡くなり、その後、裁判を続ける人がいなくなったことから津地方裁判所の指示に従い、訴えの取り下げ手続きを経て6月15日に裁判が終了したということです。