埼玉県飯能市の特別養護老人ホームで、車いすに乗っていた90歳の入居者を背後から蹴ったとして、48歳の職員が暴行の疑いで逮捕されました。入居者の男性はその後、搬送先の病院で死亡し、警察は、死因を調べるなどして暴行との関連について捜査しています。
逮捕されたのは、埼玉県飯能市の特別養護老人ホーム「吾野園」の職員、加藤肇彦 容疑者(48)です。
警察によりますと、9日午後2時ごろ、施設の食堂で、車いすに乗っていた90歳の入居者の男性の背中を車いすごと蹴ったとして、暴行の疑いが持たれています。
警察の調べに対し、「忙しいときにいろいろ頼まれて腹が立った」と供述し、暴行したことについて容疑を認めているということです。
警察によりますと入居者の男性は、蹴られた際、車いすに踏みとどまり、施設で過ごしていましたが、その後、呼吸が荒くなって意識を失い、その日の夜に搬送先の病院で死亡したということです。
これまでの調べで男性に目立った外傷はないということです。
警察は男性の死因の特定を進めるとともに暴行との関連について調べることにしています。